「自分のことは自分がよく知っていると言う方がいらっしゃいますが、たぶんあれはウソやなと思ってまして」
いやぁ、この方のお話は、本当に面白いんです。
僕にはありがたいことに尊敬する人が何人かいらっしゃいます。
そのうちの一人が、松山大耕さんです。
京都の臨済宗のお寺、妙心寺退蔵院の副住職でありながら、スタンフォード大学の客員講師を務めたり、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席したりするなど、世界レベルで活躍されているお坊さんです。
この方の映像はいくつかYouTubeで見ることができます。
一番初めに知ったのはTEDxKYOTOですが、
(これもとてもおもしろいのでぜひ見てください!)
https://youtu.be/8mAPA3YKC_A
今日は最新動画を視聴しました。
「GLOBIS知見録」というチャンネルに、メルカリの社長の小泉氏との対談動画です。
(こちらです!)
https://youtu.be/pVvYvPRAKgE)
その中の松山大耕さんのお話がまた面白いんです。
冒頭のセリフは、松山さんの幅広い活躍の原動力は何か、という質問に対する答えの中で出てきたものです。
原動力は完全に「頼まれ仕事」であると松山さんは言います。
自分では想像もしなかったオーダーがたくさんくるが、
「あいつならこれはできる」と見抜いて頼んできてくれる。
その際に大事にしていることは、
「やったことないからやらない、とか、
無理だからやらない、という選択肢は絶対にしない。
自分の能力を疑って断る、ということは絶対にしない」
とのことです。
これは、ある種自分が自分を見る視点を疑い、
他人が自分を見る視点を信頼していることだと思います。
この1時間ほどの動画の中に出てきたのですが、
仏教においては3つの教えが大事である、と。
それは、
「徹底的に信じなさい」
「徹底的に疑いなさい」
「死ぬ気でやりなさい」
である、とおっしゃっています。
この「疑う」という点は、「自分の視点を疑う」ということだと思います。
そして他人の目を信じ、他人の目から見てできると言ってくれているのだから、その対象になっている自分の能力の徹底的に信じる、ということなのでしょう。
自分の狭い枠を広げてくれるのは、ひょっとしたら他人が何気なく頼んできたことなのかもしれません。
「私にはそれは無理だ」と思わず、
「この人が、私ができそうと思って頼んできているのだから、それを信頼して、自分の能力を信頼して、やってみよう」
という姿勢、大事にしていきたいですね。
松山大耕さんはその後にこう付け加えて質問の答えを締めくくっています。
「万が一私がその仕事をミスしたとしても、それは頼んできた人が悪いんだ、と」
最後にしっかりオチもつけてくれていました!