「成功者は全員〇〇している!」
フリーランスで活動していると、なぜか
やたらと「成功法則」を目にするようになりました。
まぁ「成功したい」という願望を持つことは
自然なことですし、「成功」の種類が様々ですが
僕もある種の「成功」は収めたいと思っています。
ただ、少し気になることがあります。
成功法則がこれほどたくさんあって
これほど簡単に手に入るようになったのに、
身近な人が「成功者になった」というニュースは
いっこうに聞かない、ということです。
この成功法則について、一つだけ疑問を呈したいな
と思っています。
成功法則を闇雲に信じて行動しているけど、
いっこうに成功せず苦労している人が
少しでも救われれば、という気持ちで
この記事を書いています。
さて、本題です。
端的に、
「成功者は全員〇〇している」
という文言を見て、その〇〇を真似しても、
あなたが成功者になることはまずありません。
なぜか?
具体的な事例で考えていきます。
成功者の共通点を探ることはとても大事です。
よくあるのが「早起き」です。
「成功者は全員早起きして、朝の時間を活用していた!」
早起き自体はとても良いと思います(僕はできませんが(笑))。
朝日と共に目覚め、ゆっくりとした時間を過ごし、
今日1日何をするかを考える時間を取るのはとても
有意義だと思います。
ここで考えねばならないのは、
「早起きをする→成功する」では決してない
ということです。
「成功者の共通点を探した→その一つが早起きだった」
というだけです。
ここでの問題点は、成功者にしか目を向けていないということです。
成功していない人の中にも、早起きの人はいるはずです。
もし早起きの人が全員成功者なら、
・パン屋
・新聞配達員
・清掃員
・ゴミ収集業者
などは、みんな成功者のはずです。
でも、上記の業者はたくさんあるしそこに勤めている人は
たくさんいるはずなのに、成功したという話は聞きません。
もちろん一部に成功した人はいるでしょう。
でも成功「法則」と銘打つならば、
上記の人は「みんな」成功者でなければなりません。
「法則」ですから。
ということは、
「早起きをする→成功する」
という因果関係は成立しません。
成功法則のよくある落とし穴は、
成功者の共通点を取り出しただけで、
成功していない人との違いを無視していることです。
成功してない人の中にも早起きの人はいたはずです。
じゃあなぜその人は早起きしたのに成功していないのか?
そこまで述べないと、絶対に成功にはたどり着きません。
この早起きで言うならば、
例えば先程述べた「今日一日何をするかを考える時間を取る」
ことが重要で、早起きしたら結果としてそれができたから
成功できた、というのであれば、
「早起き→成功」
ではなく
「今日することを最初に考える→成功する」
が成功法則と言えそうです。
まだここでは成功法則として確定しません。
成功していない人はみな、
「今日することを最初に考えていなかった」
ということを実証しなければなりません。
さすがに全員とまではいかなくても、
十分に有意差があると認められる程度に
実証されれば、成功法則と言っていいと思います。
まとめると、
成功法則で大事なことは、
「成功していない人もそれやってるかも」
を考えないといけない、ということです。
でないと、
「成功法則を信じて早起きするけど
眠くて作業効率が落ちて仕事ができなくなった、
でも成功者は皆早起きしてるからがんばって早起きしないと…」
となっているとしたら、成功への道はますます遠くなります。
成功法則では、なぜそれが成功法則なのか、
反証はないのか、を考える必要があります。
「成功者が全員〇〇していた」
は、ただその事実があるだけで(事実でないかも?!)、
「〇〇すれば成功する」
とは別物だということをわかっておく必要があります。
極端な例を言うと(こんな事実や法則はないでしょうが)
「成功者は皆スーツを着ていた」
が
「スーツを着たら成功する」
になるはずがないのです。
成功法則に踊らされることなく
(成功者から学ぶことは大事です)
自分の実力を上げる努力をすることが重要だな、
と個人的には思います。
成功法則で大事なのは、
あなたが成功することです。
あなたが成功できなければ、
その成功法則は何の意味もありません。
「これは自分にとって成功する要因になるのか?」
これを正しく見極める必要があるな、と思います。
一生懸命成功法則に従って行動しているけど
いっこうに成功しない、という姿を
個人的には見たくありません。
成功法則ジプシーの人が、どうか少しでも救われますように。
ちょっと辛口な小川でした。