教育

「42」という黒船 注:AKBでも乃木坂でもありません

「学費無料、24時間365日オープン、教師なし」

何という衝撃的なツカミ。
思わず、本文を読まずにはいられませんでした。

フランス発のエンジニア養成機関「42(フォーティーツー)」が、
日本についにやってくる、というニュースです。

◇◆記事はこちら◆◇

https://forbesjapan.com/articles/detail/30568

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「42」を簡単にまとめると、

・エンジニア養成機関
・入学試験「ピシン」は4週間試行錯誤をし続ける試験
・16歳以上であれば誰でも受験可能
・日本では、受験者は1ヶ月に309名×3ヶ月=927名の予定
・うち最低150名は入学させる意向
 (後述の「ピアラーニング」を機能させる最低人数)
・学費無料
・教室は24時間365日開放
・生徒同士が学び合う「ピアラーニング」
・教科書やカリキュラムなし
・取り組む課題は、世界の企業から共有される最新の問題
・30以上のプロジェクトがある(基礎~専門)
・「卒業」なし。一定レベルで自由に進路を選択可

特筆すべきは「ピアラーニング」です。

ピア(peer)とは「友達、仲間」という意味の英単語。
仲間同士で教え合う仕組みがピアラーニングです。

記事によると、
課題を提出するとランダムに2人1組が作られる(提出側と答え合わせをする側)が、
マッチングされる2人の習熟度は考慮されない、とのこと。
だから、自分の課題を提出するものの、答え合わせをしてくれる相手が自分より
習熟度が低いケースも当然出てきます。
この場合、提出した側が相手にちゃんとコードをわかるまで説明しなければなりません。
これにより、人に教える力が養われたり自分の知識が整理できたりする、とのこと。

英語を教えている身からすると、高2の問題の答え合わせ(丸つけ)を中3がする、
というイメージでしょうか。そうすると、本当に正しく答え合わせができるのか、という疑問は
残りますが、先生にただマルバツをつけられる受身的なものよりはかなり良いかもしれません。
とはいえ、単純に答え合わせをしてくれる相手が自分より習熟度が高ければ普通に
「先生と生徒」の関係になってしまわないのか、という点も気になります。

2030年には日本で約79万人のエンジニア不足になる、という調査結果がありますが、
日本のエンジニア養成の構図を一気に変える可能性があると思います。

こういうインパクトのある教育機関が海外からどんどん日本に入れば、
刺激になって活性化し、より良い教育が広がっていくと思います。

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