教育

語彙力は、思考の基盤である

これは、以前の予備校の国語の先生(大先輩!)から教わったことです。

「アホなやつは語彙力が少ない」

※今の時代、生徒を「アホ」呼ばわりすると問題になりますが
 だいぶ昔の話なのでスルーしてください…。

その先生は、こう解説していました。

「思考をするときは言葉を使うやろ。
 その言葉が少ないんなら思考のパターンやバリエーションも
 少ないってことや。
 例えば、修学旅行に行って「おもろかった!」
 流行りのゲーム買ってやって「おもろかった!」
 全然違う体験やのに同じ「おもろかった!」
 で表現すると、頭の中では同じものに分類されるんや。
 そこは「興味深い」「ワクワクした」「知的好奇心がくすぐられた」とか
 いろんな言い方ができるはずや。
 だから、ちゃんとした思考をするためには語彙力を増やさなあかんねん」

英語を教えている自分としては、他人事ではありません。

生徒の思考が語彙力によって左右されるならば、
適切に語彙を教えて増やしていく手助けが必要です。

英語を教えていて限界を感じるとき。
それは

「この単語、日本語に直すと?」
「急進的な、です」
「じゃあ急進的って何?」
「…わかりません」

日本語に直しても、その日本語の意味がわからないのなら、
それはもやは英語の問題ではなく日本語の語彙の問題です。

たくさんの生徒を指導してきて、やはり日本語の語彙が
豊富な生徒、日本語の文章を今までたくさん読んできた生徒は
飲み込みが早いです。
言ってしまえば、教えるのが「英語だけ」で済みますから。
日本語もままならないのに英語を勉強するのは、
苦痛でしかないでしょう。

まずは日本語の語彙力を増やすように、と
生徒には常々言っています。

センター試験直前のジレンマ前のページ

学びジプシーのあなたへ次のページ

関連記事

  1. 教育

    褒めるとき、行動や結果を褒めていませんか?

    親なら子供を、先生なら生徒を「褒める」という行動をよくしますよね。…

  2. 教育

    失敗が怖いなら「失敗」という概念をなくせばいい

    安心感や不安の研究をしていると必ず出くわすのが、「失敗」に対する恐怖が…

  3. 教育

    自分の才能は、他人が見つけてくれる

    「小川さんは、朝が似合いますよ!」こう言われたことがきっかけ…

  4. 教育

    数学とは、実生活の問題を解決するためにある

    今日の小川のブログを読む前に、ぜひこちらをご覧ください。○渋…

  5. 教育

    大人になってからの挑戦

    子供の頃は、いろんな挑戦をしていた。というか、ほとんどのことが初めて…

  6. 教育

    大学総長から、新大学生へのメッセージ

    僕には趣味がたくさんありますが、予備校講師を始めてから、一つ趣味が増…

  1. 教育

    アウトプットによって理解が深まる
  2. 教育

    愛だけでは地球を救えない
  3. 教育

    フィンランドの教育
  4. 教育

    学び方は学ばない
  5. 教育

    インプットマッチョになってはいけない
PAGE TOP